「間に合わせ」が部屋のノイズになる理由
引越し直後や、部屋の模様替えをしようと思い立ったとき、「棚が足りないから」「カーテンがないと外から丸見えだから」と、焦って買い物をしてしまうことはありませんか?
近くのホームセンターや100円ショップに行けば、安くて便利なものがすぐに手に入ります。
「気に入ったのが見つかるまでの繋ぎとして、とりあえずこれでいいか」
そんな軽い気持ちで迎え入れたモノたちが、実は部屋の居心地を悪くしている一番の原因かもしれません。
私自身も経験があるのですが、とりあえずで買ったモノには、不思議と愛着が湧かないんですよね。
それどころか、本当はもっと素敵な木の棚が欲しかったのに、プラスチックのケースで妥協してしまったという小さな罪悪感が、毎日ボディブローのように心を削っていきます。
そして何より厄介なのが、とりあえずのモノほど、意外と壊れなくて捨てにくいということです。
まだ使えるからもったいないという理由で、結局何年もその場に居座り続け、本当に欲しかったモノを迎えるチャンスを奪ってしまう…。
これこそが、部屋がなんとなく垢抜けない、片付かないとお悩みの方に共通するとりあえずの罠なんです。
まずは、家の中にあるなんとなくで買ったモノを見直してみましょう。
あなたの部屋のとりあえず度チェック
- プラスチックの収納ケースが多い
色がバラバラだったり、サイズが微妙に合っていなかったりしませんか? - 無料でもらったアイテムを使っている
粗品でもらったタオル、実家から持たされた食器など、自分で選んでいないモノが溢れていませんか? - 壊れても修理したいと思わない
ボタンが取れたら捨てる、欠けたら捨てる。そう即答できる服や食器は、あなたにとって大切なモノではないのかもしれません。
空白を楽しむ心の余裕を持つ
では、どうすればとりあえず買いを防げるのでしょうか。
一番効果的なのは、気に入ったモノが見つかるまでは、不便を楽しむと決めてしまうことです。
例えば、理想のダイニングテーブルが見つからないなら、しばらくはダンボールをテーブル代わりにしてもいいし、床にピクニックシートを敷いて食事をしたっていいんです。
何もない状態は、決して悪いことではありません。
むしろ、ここにはどんな素敵なテーブルを置こうかなと妄想を膨らませる、一番楽しい時間でもあります。
空白があるということは、そこには可能性があるということ。
妥協したモノでスペースを埋めてしまうと、その可能性は消えてしまいます。
いつか運命の一脚に出会うために、今はあえて空けておく。
そう考えると、不便ささえもポジティブに捉えられるようになりませんか?
購入前に自分に問いかける3つの魔法
お店やネットで「これいいかも、安いし」と手が伸びそうになったら、レジに行く前に一度深呼吸をして、この3つの質問を自分に投げかけてみてください。
- もし値段が3倍でも買いますか?
安さが理由で買おうとしているなら、それは危険信号です。逆に、高くても欲しいと思えるなら、それは本当に価値のあるモノです。 - 3年後も使っている姿が想像できますか?
来シーズンの引越しや模様替えで捨ててしまう未来が見えるなら、今は買わずに我慢するのが賢明です。 - メンテナンスをしてまで使い続けたいですか?
革製品ならオイルを塗る、服ならブラシをかける。そうやって手をかけて育てていきたいと思えるモノだけを選びましょう。
こだわりの一品が自分を作っていく
とりあえずをやめて、一つひとつ吟味してモノを選ぶようになると、暮らしの質は驚くほど変わります。
朝、お気に入りのマグカップでコーヒーを飲む時間。
肌触りの良い、こだわりのタオルに顔をうずめる瞬間。
そうした小さな幸せの積み重ねが、生活に彩りと余白を与えてくれます。
もちろん、最初から全てを一流品で揃える必要はありません。
予算が足りなければ、買えるようになるまで貯金をすればいいんです。
あの椅子を買うために仕事を頑張ろうという目標は、毎日のモチベーションにもなりますよね。
モノを選ぶことは、自分の生き方を選ぶことと同じです。
なんでもいいではなく、これがいいと胸を張って言えるモノだけに囲まれた生活。
それは決して贅沢なことではなく、自分の心を大切にする、一番身近な方法なのかもしれません。

